村下孝蔵 / 月待哀愁歌 村下孝蔵最高選曲集 其の弐


前回の「七夕夜想曲」に続いての7回忌特別企画第二弾。今回はCDとDVDの2枚組になっており、CDは95年から98年までのライヴ音源によるセレクション、DVDは「春雨」の発表コンベンションの模様をおさめた当時のプロモーション用のライヴ映像、そして「夢のつづき」のPV(村上保の切り絵を元にしたアニメーション)が収録されています。


これまでは入手可能なライヴ音源というと「純情」のDVDくらいしかなかったので、今回このように各年代・各会場ごとのライヴ音源を(ベストという形ではあるけれど)纏めて聴くことが出来るというのは非常に貴重で意義のあるアルバムになったのではと思います。また、こういうベストという形を取ったのは、どうやら残された音源の録音状態の質にバラつきがあったらしく(古い年代のモノほど状態が悪かったらしい)残された状態の良い音源を纏めてベストという形にしたようで。今までライヴ音源が殆ど出てこなかったのは、まあそういう事情があった、という事なんですかね。


このライヴアルバムを頭から通して聴いてみると分かるのですが、全体的に非常に纏まりが良いのです。会場はおろか収録年度までもが違う音源が並んでいるのにむちゃくちゃ統一感があるんですよね。同じライブ会場で通して収録が行われた音源を聴いているかのように思えてきます。収録にあたり極力録音状態の質が似た音源をセレクトしているからというのもありますが、単なるベスト的な寄せ集めにされていない、選曲・曲順の構成も非常に練られた緩急のあるバランスのとれた構成になっているのが素晴らしいと思いました。


それにしても、ギターの弾き語りモノからパーカッションやシンセなどが加わったバンドスタイルなモノまで、結構幅の広いサウンドを披露していたんだなあ、と改めて感じました。「読み人知らず」なんて非常にロック色の強いテイクになっていてなかなか新鮮でした。これは必聴モノです。あと「松山行フェリー」や「同窓会」のバンドサウンドもむちゃくちゃ良いですなあああああああ( ´Д`) しかし前回はSACDとのハイブリッドだったのになんで今回はCDなんだろう?


さあ、あとはどんな蔵出し音源が出るんですかね?(笑)須藤氏の事だから色々考えてそうですけども、とりあえずその前に全アルバムを纏めてBOXとかにして出して欲しいところなんだけどなあ。
 
なんかまだまだありそうな気がしますなああああああ!!!!!!!!!