“move = 糞ポップス”木村氏が語る業界動向・音楽観など

http://www.dtmm.co.jp/sp/archives/2005/06/no_cut_vol1_tki.html
木村さんの話はホントにおもしろいなあ。

私の音楽観は、キャリアからも洋楽からの視点だと思うのですが、その洋楽派という視点から日本のポップスを見ています。つまり、糞ポップスは日本独自の市場という意味で、特殊な価値があるのです。

私の興味ある日本のポップスとは、'80年代にあったあの非現実的な音楽です。森高千里さん、歌謡モードになったYMO。フリフリのドレスでテクノポップを歌う松田聖子。決して歌が上手いとは言えず、技術向上を歌手が望んでいる様子も無い、ある種、投げっ放しな消費音楽。このような音楽シーンは、私が知る限り、良くも悪くも日本独自のスタイルです。

moveのレコーディングも、歌は下手でOKって感じでやってました。ボーカル・テイクのセレクトもテイストが'80年代歌謡に近ければ、下手でもOKテイクになります(笑)。当然ながら、歌に対する向上心が強いボーカルでは不可能です。実際、私はボーカルのYURIに「上手くなれ」といったことは一度もありませんし。“歌が上手い=楽曲が良い”という安直な判断をする歳でもないので(笑)。

'80年代ですと、山口百恵とか中森明菜さんの声に世界観を感じます。YURIって声の倍音成分が近いんですよこの辺の方と。類い稀なフェティッシュ感があるのです。以前、現avex代表でもある松浦さんに「お前はボーカルに恵まれてないなー」なんて言われましたが、「とんでもない。喜んでやってますよ」って(笑)。それに今は、J-POPとしては上手な部類になりました。私にとっては困りものなのですが(笑)。

moveの楽曲で80'sっぽい曲っていうと「7DAYS OF LOVE」とか、あとこないだ出たシングル「FREAKY PLANET」なのかしら。なんか「FREAKY PLANET」のCDのオビに「サビがボコーダー!?」とか書いてあって笑ったんだけど。あーでも「FREAKY PLANET」はなんというかダフトパンクの曲をmoveがリミックスするとこうなりました。みたいな感じの曲かなあ。とりあえずさっきiTMSで聴いて、購入をキメた。英語バージョンのを。それにしてもmoveの1stアルバムでのフラッフラしたYURIの歌唱法は聴いてて笑みが絶えることがありませんよね。近頃の(割と)安定した歌い方はホント残念で仕方ないですよ!!マジで!!!!